現在、僕はとある雪国にひっそりと暮らしているのだが、昨年まではもっと西の国に住んでいた。
僕にとっては、縁もゆかりもない土地だった。
友達がいなかった僕らは、よくとある猫カフェを訪れていた。

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猫カフェとはとても奇妙な場所である。
まず、ただ猫を愛でるだけで金がかかる。猫はただ自由に高い所へのぼっていたり、窓際で昼寝をしているだけなのに、僕ら人間は猫たちに金を払う。
それでも猫たちに会いたいというモノ好きたちはわくわくしながらここに足を運ぶ。

「うちに猫がいるんだから、猫カフェなんて行かなくてもいいじゃん」と僕は言う。
「よその家の猫は別腹!」と姉は反論する。
ぴくりと、こてつは「ここにうちの猫がいるのによその猫の話をするな!」と不機嫌な顔でこちらをにらむのであった。

しんしんと雪が降る。
冬の夜の街に、我が家の明かりが灯る。
家の明かりは連鎖し、街に点々と広がっていく。
世界は、猫と人間とそれ以外でできているのだろうと、そう思わせる我が家であった。